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いまさら聞けないEC店長の基礎知識③ 売上が伸びないのは「数字を確認していない」からかもしれません

施策は打っている。
集客もしている。

それなのに、売上が安定しない。

その原因は、特別なノウハウ不足ではないかもしれません。

足りないのは、
数字を正しく確認する習慣です。

まず確認。ECの売上はひとつじゃない。

「今日の売上はいくら?」

そう聞かれたとき、
あなたはどの数字を答えていますか?

ECの売上には“種類”があります。
同じ売上でも、計上されるタイミングが違います。

意外と見落とされがちなのが、この2つ。

受注売上(注文が入った時点の売上)
発送売上(出荷した時点の売上)

どちらも売上。
でも、意味はまったく違います。

ここを混同すると、改善ポイントを見誤ります。

■ 受注売上(注文確定時の売上)

注文が入ったタイミングの売上。
「今日どれだけ売れたか」を示します。

→ マーケティング成果を見る指標。

■ 発送売上(出荷時点の売上)

商品を出荷したタイミングの売上。
会計上はこちらを基準にする企業も多いです。

→ 在庫や業務体制の影響を受ける指標。

倉庫状況、在庫数、出荷スピードで動きます。

なぜこの違いが重要なのか?

たとえば、

受注売上は好調。
でも発送売上が伸びていない。

この場合、問題は集客ではないかもしれません。

  • キャンセル増加

  • 決済エラー

  • 発送遅延

売れていないのではなく、
回っていない可能性があります。

逆に、発送売上だけを見ていると、
「今日は売れていない」と誤解することもあります。

まずは、どの売上を見ているのか。
ここを整理するだけで判断は変わります。

毎日見るべき基本数字

数字は増やしすぎなくていい。

目的は分析ではありません。
改善することです。

数字を増やしすぎると、
“見た気になる”だけで終わります。

ひどい場合は、
数字を見ることが仕事になります。

でも、忙しいEC店長にそんな余裕はありません。

必要なのは、

同じ数字を
同じ順番で
毎日見ること。

【管理画面で確認する数字】

  • 受注売上

  • 発送売上

  • 注文数(何件売れたか)

  • 客単価(1人あたりの購入金額)

  • CVR(購入につながった割合)

ポイントは、
売上を「構成要素」に分けて見ること。

売上 = 注文数 × 客単価

まずは、このシンプルな構造を理解すること。
売上は突然増えたり減ったりしません。
必ず「件数」か「単価」のどちらかが動いています。

そして、いつもお伝えしている通り、
数字は“単体”で見るものではありません。

推移(昨日・先週・先月との比較)
対比(前年同月・目標との比較)

この2つで見ること。

【GA4(Googleのアクセス解析ツール)で確認する数字】

  • セッション数(訪問回数)

  • 流入経路(どこから来たか)

  • 商品ページ閲覧数(商品ページが見られた回数)

ここは、お客様の動きです。

売上は“結果”の数字。
つまり、その時点で過去のデータです。

でも、お客様の動きは違います。
売上が生まれる“前”のデータです。

私はリアル店舗で長く接客してきました。
売上以上に気になっていたのは、お客様の動きでした。

  • どこで立ち止まるのか

  • どの商品を手に取るのか

  • どこで迷っているのか

  • なぜ棚に戻したのか

売れたかどうかよりも、
どう動いたかのほうがヒントになります。

ECも同じです。

セッション数は「来店数」。
流入経路は「どの入口から入ってきたか」。
商品ページ閲覧数は「どの商品に興味を持ったか」。

もし売れていないなら、
原因は“売上”の中ではなく、
その前の動きの中にあります。

  • そもそも人が足りないのか

  • 興味はあるが購入に至っていないのか

  • 入口と商品がズレているのか

売上を改善したいなら、
過去を見るだけでは足りません。

売れる前の行動を見る。

ここに、改善のヒントがあります。

数字を見る順番も大事です

やみくもに数字を追いかけても、改善にはつながりません。
大切なのは、見る順番です。

おすすめは、この流れです。

  1. 受注売上(今日売れたか)

  2. 注文数・客単価(件数か単価か)

  3. CVR(購入率はどうか)

  4. セッション数(訪問は足りているか)

  5. 商品ページ閲覧(どこが見られているか)

  6. 発送売上(業務は回っているか)

なぜこの順番なのか。

まず確認するのは、
売れたという事実です。

次に、売上の中身を分解します。

売上 = 注文数 × 客単価

件数が落ちたのか。単価が落ちたのか。

さらに、件数の背景を見ます。

注文数は、
セッション数 × CVR で決まります。

人が減ったのか。購入率が下がったのか。

そして最後に、お客様の動きを確認します。

どこから来て、
どの商品を見て、
どこで止まっているのか。

最後に発送売上を見るのは、
業務がボトルネックになっていないかを確認するためです。

リアル経験者こそ、ECに強い理由

リアル店舗では、お客様の動きを“感覚”でつかんでいました。

今日の来客数は何人か。
どの商品を手に取ったのか。
なぜ買わずに戻したのか。

本当は数字で知りたい。でも、正確には分からない。

セッション数(訪問回数)も、CVR(購入につながった割合)も、
リアルでは簡単には取れませんでした。

だからこそ、観察して、考えて、仮説を立てていた。

ECは違います。

来店数も、閲覧数も、購入率も、すべて数字で見えます。

リアルでは苦労していた“宝のデータ”が、最初からそろっている。

売上は結果です。
その手前には必ず「お客様の動き」があります。

リアル経験者は、その“動き”を見る力をすでに持っている。

そこにデータが加われば、改善の精度は一気に上がります。

数字は冷たいものではありません。お客様の行動を、形にしたもの。

観察力 × データ。
それが、ECで強くなる理由です。

まずは“確認”から。売上はそこから整い始めます

売上が伸びないのは、
特別な戦略が足りないからではないかもしれません。

もしかすると、足りないのは確認する習慣です。

毎日同じ数字を、同じ順番で見ること。

それだけで、
EC運営は驚くほど安定します。

数字を見る店長は、改善できます。
数字を見ない店長は、感覚に頼ることになります。

感覚は大切です。
でも、裏付けがあってこそ武器になります。

まずは今日、
8つの数字。たった8つです。

毎日見ることで、数字は推移になり、長く見続ければ、対比も感覚で出来るようになります。

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