「数年前に補助金を使ってECサイトを作った。でも、ほとんど売れていない」
「最初は期待していたけれど、今ではほとんど更新していない」
「ECって、思ったほど売れないものなんですね」
こうした悩みを持つ経営者は少なくありません。
特に、デジタル化やIT導入などの補助制度を活用してECサイトを導入した企業では、サイトを作ること自体が目的になり、その後の運用や改善まで手が回っていないケースがあります。
しかし、ECサイトは作っただけで売上が生まれるものではありません。
この記事では、ECサイトを作ったのに売れない理由と、数年前に導入したECサイトをこれからどう見直せばいいのかを解説します。
ECサイトを作ることと、ECで売れることは別
まず理解しておきたいのが、
「ECサイトを作る」ことと「ECで売上を作る」ことは別の仕事
だということです。
ECサイトを作れば、商品をインターネット上で販売できるようになります。
しかし、それだけではお客様は増えません。
実店舗を考えると分かりやすいでしょう。
新しい店舗を作り、商品を並べ、レジを設置したからといって、自然にお客様が増えるわけではありません。
- お客様に店の存在を知ってもらう
- 店に来てもらう
- 商品を見てもらう
- 商品の魅力を伝える
- 買いやすい売場を作る
- 購入してもらう
- 再来店してもらう
という活動が必要です。
ECも同じです。
ECサイトの公開は「開店」であって、「完成」ではありません。
ECサイトが売れない5つの理由
1.そもそもECサイトにお客様が来ていない
最初に確認したいのがアクセスです。
「売れない」という結果だけを見るのではなく、
そもそも何人のお客様がサイトを訪れているのか
を確認します。
アクセスが少ないのであれば、商品やサイトのデザイン以前に、集客の問題かもしれません。
Google検索、SNS、広告、LINE、メールマガジンなど、どこからお客様が来ているのかを確認することも重要です。
2.商品ページを見ても「自分に必要な商品」だと伝わらない
実店舗なら、販売員がお客様に説明できます。
「この商品はこういう特徴があります」
「こういう方におすすめです」
「実際に着ると、こういうシルエットです」
と伝えられます。
ECでは、その役割を商品ページが担います。
商品名だけではなく、
- どんな商品なのか
- どんな人に向いているのか
- どんな場面で使うのか
- サイズや素材はどうなのか
- 他の商品と何が違うのか
などを伝える必要があります。
ECの商品ページは、オンライン上の接客です。
3.アクセスはあるけれど、購入につながっていない
アクセスがあるのに売れない場合は、次の段階を見ます。
例えば、
アクセス → 商品ページ → カート → 購入
のどこでお客様が離れているのか。
1000人がサイトに来ていても、購入者が1人なら、アクセスを増やすことだけを考えても効率的ではありません。
「売れない」という結果ではなく、お客様がどこで止まっているのかを見ることが重要です。
4.サイトを作った後、更新されていない
数年前に作ったECサイトで特に多いのが、この問題です。
トップページの商品が古い。
販売終了した商品が残っている。
新商品が掲載されていない。
キャンペーン情報が更新されていない。
SNSからECへの導線がない。
これでは、実店舗でいえば「数年前の売場のまま営業している」ようなものです。
ECも、お客様の変化や商品の変化に合わせて更新する必要があります。
5.「EC=販売システム」と考えてしまっている
ECサイトには、
- 商品を登録する
- 注文を受ける
- 決済する
- 発送する
という機能があります。
しかし、これはあくまで販売の仕組みです。
「どうやってお客様に来てもらい、どうやって商品を選んでもらい、どうやって購入してもらうのか」
は別に考える必要があります。
ここを考えなければ、ECサイトは単なる「商品を置いてある場所」になってしまいます。
ECサイトは「自販機」ではない
ECサイトを「24時間商品を販売してくれる自動販売機」のように考えてしまうと、うまくいきません。
自販機なら、商品と価格を設定しておけば、お客様が来れば購入できます。
しかしECでは、
「お客様が来るまで」
にも仕事があります。
そして、
「来てから購入するまで」
にも仕事があります。
さらに、
「購入した後、もう一度来てもらう」
ことも考えなければいけません。
実店舗で店長が毎日考えていることを、ECでも考える必要があります。
ECの売上は「アクセス」だけでは決まらない
ECの売上を考えるとき、基本となるのが次の考え方です。
売上 = セッション数 × CVR × 客単価
例えば、アクセスが増えても購入率が低ければ売上は伸びません。
反対に、アクセス数がそれほど多くなくても、商品ページや購入導線を改善することで購入率が上がれば、売上を伸ばせる可能性があります。
だから、
「もっとアクセスを増やそう」
と考える前に、
今のECサイトで、お客様がどこで離れているのか
を確認することが大切です。
数年前に作ったECサイトは、まず「作り直す」のではなく「診断する」
ここが重要です。
数年前に作ったECサイトだからといって、すぐにリニューアルする必要があるとは限りません。
まず確認したいのは、
アクセス
- どのくらいの人が来ているか
- どこから来ているか
- 検索から来ているか
商品
- どの商品が見られているか
- 売れている商品は何か
- 売れていない商品は何か
商品ページ
- 商品情報は十分か
- スマートフォンで見やすいか
- 購入する理由が伝わるか
購入導線
- カートまで進んでいるか
- 購入途中で離脱していないか
- 決済方法に問題はないか
運用
- 最終更新日はいつか
- 新商品を掲載しているか
- SNSやLINEから誘導しているか
こうした数字や状況を確認してから、
「改善するのか」「運用を立て直すのか」「リニューアルするのか」
を判断します。
ECサイトにも「店長」が必要
25年間、店頭に立って店長を経験し、その後ECにも携わってきた立場からすると、店舗とECには共通する部分がたくさんあります。
店舗では、
「この商品、なぜ売れないんだろう?」
と考えます。
ECでも同じです。
「アクセスはあるのに、なぜ買われないんだろう?」
と考える。
店舗では売場を変更します。
ECでは商品ページや導線を変更します。
店舗ではお客様の反応を見ます。
ECではアクセスデータや購入データを見ます。
つまりECも、
作って終わりではなく、日々見て、考えて、改善していくもの
なのです。
「ECって売れない」と結論を出す前に
補助金を活用してECサイトを作ったこと自体が、失敗だったとは限りません。
むしろ、これまでECに取り組んでいなかった企業にとっては、大きな一歩です。
問題は、その後です。
ECサイトを作った。
商品を登録した。
公開した。
そこで止まってしまっていないでしょうか。
ECは自販機ではありません。
ECサイトを作っただけで売れるのではなく、お客様に来てもらい、商品を見てもらい、選んでもらい、購入してもらうための「売場」を育てていく必要があります。
数年前に作ったECサイトが今も残っているなら、「もう古いからダメ」と決めつける必要はありません。
まずは現在のアクセスや購入状況を確認してみてください。
もしかすると、
「ECが売れない」のではなく、「ECをまだ育てていない」だけなのかもしれません。
SUNNYDAYWORKではECサイトの「その後」を支援しています
SUNNYDAYWORKでは、ECサイトの構築だけでなく、公開後の運用、アクセス解析、SEO、商品ページ改善、売上改善まで、ECを育てていくための支援を行っています。
「数年前にECサイトを作ったけれど、ほとんど活用できていない」
「アクセスはあるけれど、購入につながらない」
「何から改善すればいいのか分からない」
という場合は、いきなりリニューアルするのではなく、まず現在のECサイトの状況を整理するところから始めることをおすすめします。

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