― 前作と『2』で読み解く、業界の変化と変わらない本質 ―
※多少のネタバレが含まれます
ファッション業界を目指すなら、一度は触れておきたい作品がある。
それが 「プラダを着た悪魔」 です。今回、その続編となる 「プラダを着た悪魔2」 を公開日に見てきました!
服飾学生には、前作を見たうえで続編を映画館で体験することをおすすめします。
華やかなLOOKだけじゃない見どころ
本作の魅力は、華やかなLOOKやスタイリングにとどまりません。
「なぜそれが売れるのか」というファッションビジネスの構造まで描かれている点にあります。
さらに『2』まで通して見ることで、業界の“変化”と“変わらない本質”の両方が見えてきます。
前作が描いたもの|トレンドはどこから来るのか
前作で印象的なのが、セルリアンブルーのセーターのシーン。
主人公アンディは、それを「ただの青いセーター」と捉えていました。
しかし実際には、トップブランドのコレクションから始まり、業界全体へと波及し、最終的に市場へ届く――
意図的に設計された“流行”の一部です。
ここで描かれているのは、
上流から下流へと流れるファッションの構造、いわゆるプロダクトアウトの考え方です。
『2』で浮かび上がる変化|メディアと影響力の移行
続編で際立つのは、メディアの変化です。
かつては上流から下流へと流れていたトレンドが、現在では逆流し始めています。
雑誌やブランドだけでなく、個人が影響力を持つ時代。
インフルエンサーがトレンドを生み出す構造は、マーケットインへの転換を象徴しています。
その一方で、確固たる地位を持っていた従来メディアは、影響力を保ちながらも変化を迫られています。
マーケットインの進行により、ハイブランドの表現がより“記号化(ロゴ化)”している点も見逃せません。
それでも変わらないもの|プロとしての基準
大きく環境が変わる中でも、変わらないものがあります。
それを体現しているのが、ミランダやナイジェルの存在です。
良いものを見極める力
自分の中にある明確な判断基準
流されない意思決定
メディアの形や影響力の構造が変わっても、「何が価値かを見抜く力」そのものは変わりません。
むしろ情報があふれる今だからこそ、
何を選ぶか
何を選ばないか
なぜそれを良いと判断するのか
この思考がより重要になっています。
トレンドを追うだけでも、個性を主張するだけでも足りない。
基準を持って選び続けること。それがプロの条件です。
学生に見てほしい視点|華やかさの先にあるもの
この作品でまず目を引くのは、華やかなLOOKやスタイリング。
それだけでも十分に価値があります。
ただ本質は、その裏側にあります。
トレンドはどこから生まれるのか
メディアはどう影響してきたのか
なぜ今、個人が影響力を持つのか
市場はどのように価値を生むのか
誇張はありつつも、ファッションビジネスを理解するうえで非常に優れた教材です。
セルリアンブルーのセーターの“その先”
前作では「ダサい」の象徴として扱われたセルリアンブルーのセーター。
しかしそれは、ファッションの構造そのものを体現したアイテムでした。
続編でその意味がどう変化するのか――
ここから先は、ぜひ作品を通して確かめてみてください。
観終わったあと、それぞれの解釈を持ち寄って語り合う。
そんな授業もしてみたいですね。


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