ECサイト運営・改善支援に携わり、アパレルを中心に売上分析やサイト改善、販促企画をサポートしています。また、専門学校ではマーケティングを教え、「売れる理由」を考える力を育てる授業を担当。この記事では、現場での経験をもとに、EC店長が押さえておきたい基礎知識を分かりやすく解説します。
ECサイトの売上が伸びないとき、多くの人が最初に考えるのは「もっとアクセスを増やそう」ということではないでしょうか。
広告予算を増やす。
SNSを強化する。
SEO対策を行う。
もちろん集客は大切です。しかし、私はECサイトの改善に携わる中で、いつも疑問に思うことがあります。
CVR(購入率)が低いのに、広告費を増やしていないでしょうか。
これは実店舗で考えると分かりやすくなります。
来店客は多いのに商品が売れないお店があったとします。
そのとき店長が最初に考えるのは、「もっとチラシを配ろう」ではなく、
「売場は見やすいか」
「接客はできているか」
「商品は魅力的に見えているか」
ではないでしょうか。
ECも同じです。
広告はお客様をお店まで連れてくることが仕事。そのお客様に「ここで買おう」と思ってもらうのは、ECサイトの仕事です。
だから私は、
広告は入口まで。CVRは売場の仕事。
と考えています。
CVR(購入率)とは?
CVR(Conversion Rate)とは、サイトを訪れた人のうち、どれくらいの人が購入したかを表す指標です。
CVR=注文数 ÷ セッション数 ×100
売上は、
アクセス数 × CVR × 客単価
で構成されています。
前回は「客単価」について解説しましたが、CVRはその中でもEC店長の改善力が最も表れやすい数字です。
ECの商品ページは「販売員」
実店舗では販売員がお客様の疑問や不安を解消し、購入を後押しします。
一方、ECには販売員がいません。
その代わりに接客をしているのが、
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商品画像
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商品説明
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レビュー
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サイズ情報
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配送・返品案内
などのコンテンツです。
つまり、商品ページそのものが販売員なのです。
CVRが低いということは、商品ページがお客様の不安を解消できていない可能性があります。
「どこで離脱しているのか」を知ることが改善の第一歩
CVRを改善したいなら、まず確認したいのは「どこでお客様の興味が途切れているのか」です。
実店舗でも、お客様の動きを観察します。
入口までは入ってくれるのか。
店内を回遊しているのか。
商品を手に取っているのか。
試着まで進んでいるのか。
レジまで来ているのか。
もし入口で帰ってしまうなら、ファサードやショーウィンドウを見直します。商品は手に取るのに購入につながらないなら、POPや接客、価格の伝え方を見直すでしょう。
ECも考え方は同じです。
商品一覧までは見られているのに商品ページへ進まないのか。
商品ページは見られているのにカートへ入らないのか。
カートまでは進んでいるのに購入されないのか。
離脱する場所によって改善すべきポイントはまったく異なります。
だからEC店長が見るべきなのはCVRという数字だけではありません。
「お客様は、どこで興味を失い、購入をやめたのか。」
その背景を考えることが、CVR改善の第一歩です。
なぜCVR改善は後回しになりやすいのか
「それなら売場を改善すればいい。」
そう思っても、現場では簡単ではありません。
広告は予算を増やせばすぐに始められます。
一方で、サイト改善は写真の撮り直しや商品ページの修正、制作会社との調整など、時間も手間もかかります。
だからこそ、多くのEC担当者は広告に目が向きます。
しかし、売場に課題が残ったまま広告費だけを増やしても、購入しないお客様をさらに集めるだけになってしまいます。
まず見直したいCVR改善ポイント
CVR改善は、大掛かりなリニューアルだけではありません。
お客様が購入するまでの流れを見直すことから始められます。
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商品画像
一覧画面で「見てみたい」と思える写真になっているか。 -
キャッチコピー
商品の魅力や誰におすすめなのかが一目で伝わるか。 -
バッジ・アイコン
「人気No.1」「送料無料」「日本製」など、判断材料が分かりやすく表示されているか。 -
商品説明
スペックだけではなく、お客様の疑問や不安を解消できているか。 -
レビュー・購入導線
安心して購入できる情報や、迷わず購入できる導線になっているか。
そして最も重要なのは、
「どこで離脱しているのか」を知ることです。
商品一覧なのか、商品ページなのか、カートなのか。
離脱する場所によって、改善すべきポイントは変わります。
CVR改善は、売場改善から始まる
CVRとは、単なる購入率ではありません。
売場がお客様をきちんと接客できているかを表す数字です。
広告は、お客様をお店まで連れてくる役割。
最後に購入を決めてもらうのは売場の役割です。
実店舗で売上が伸びなければ、まず売場や接客を見直します。
ECも同じです。
広告費を増やす前に、一度立ち止まって売場を見直してみましょう。
それが、CVR改善への一番の近道です。


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