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いまさら聞けないEC店長の基礎知識 ⑯|CVR(購入率)とは? 広告を増やす前に見直したい「売場」

ECサイト運営・改善支援に携わり、アパレルを中心に売上分析やサイト改善、販促企画をサポートしています。また、専門学校ではマーケティングを教え、「売れる理由」を考える力を育てる授業を担当。この記事では、現場での経験をもとに、EC店長が押さえておきたい基礎知識を分かりやすく解説します。

ECサイトの売上が伸びないとき、多くの人が最初に考えるのは「もっとアクセスを増やそう」ということではないでしょうか。

広告予算を増やす。
SNSを強化する。
SEO対策を行う。

もちろん集客は大切です。しかし、私はECサイトの改善に携わる中で、いつも疑問に思うことがあります。

CVR(購入率)が低いのに、広告費を増やしていないでしょうか。

これは実店舗で考えると分かりやすくなります。

来店客は多いのに商品が売れないお店があったとします。

そのとき店長が最初に考えるのは、「もっとチラシを配ろう」ではなく、

「売場は見やすいか」
「接客はできているか」
「商品は魅力的に見えているか」

ではないでしょうか。

ECも同じです。

広告はお客様をお店まで連れてくることが仕事。そのお客様に「ここで買おう」と思ってもらうのは、ECサイトの仕事です。

だから私は、

広告は入口まで。CVRは売場の仕事。

と考えています。

CVR(購入率)とは?

CVR(Conversion Rate)とは、サイトを訪れた人のうち、どれくらいの人が購入したかを表す指標です。

CVR=注文数 ÷ セッション数 ×100

売上は、

アクセス数 × CVR × 客単価

で構成されています。

前回は「客単価」について解説しましたが、CVRはその中でもEC店長の改善力が最も表れやすい数字です。

ECの商品ページは「販売員」

実店舗では販売員がお客様の疑問や不安を解消し、購入を後押しします。

一方、ECには販売員がいません。

その代わりに接客をしているのが、

  • 商品画像

  • 商品説明

  • レビュー

  • サイズ情報

  • 配送・返品案内

などのコンテンツです。

つまり、商品ページそのものが販売員なのです。

CVRが低いということは、商品ページがお客様の不安を解消できていない可能性があります。

「どこで離脱しているのか」を知ることが改善の第一歩

CVRを改善したいなら、まず確認したいのは「どこでお客様の興味が途切れているのか」です。

実店舗でも、お客様の動きを観察します。

入口までは入ってくれるのか。

店内を回遊しているのか。

商品を手に取っているのか。

試着まで進んでいるのか。

レジまで来ているのか。

もし入口で帰ってしまうなら、ファサードやショーウィンドウを見直します。商品は手に取るのに購入につながらないなら、POPや接客、価格の伝え方を見直すでしょう。

ECも考え方は同じです。

商品一覧までは見られているのに商品ページへ進まないのか。

商品ページは見られているのにカートへ入らないのか。

カートまでは進んでいるのに購入されないのか。

離脱する場所によって改善すべきポイントはまったく異なります。

だからEC店長が見るべきなのはCVRという数字だけではありません。

お客様は、どこで興味を失い、購入をやめたのか。

その背景を考えることが、CVR改善の第一歩です。

なぜCVR改善は後回しになりやすいのか

「それなら売場を改善すればいい。」

そう思っても、現場では簡単ではありません。

広告は予算を増やせばすぐに始められます。

一方で、サイト改善は写真の撮り直しや商品ページの修正、制作会社との調整など、時間も手間もかかります。

だからこそ、多くのEC担当者は広告に目が向きます。

しかし、売場に課題が残ったまま広告費だけを増やしても、購入しないお客様をさらに集めるだけになってしまいます。

まず見直したいCVR改善ポイント

CVR改善は、大掛かりなリニューアルだけではありません。

お客様が購入するまでの流れを見直すことから始められます。

  • 商品画像
    一覧画面で「見てみたい」と思える写真になっているか。

  • キャッチコピー
    商品の魅力や誰におすすめなのかが一目で伝わるか。

  • バッジ・アイコン
    「人気No.1」「送料無料」「日本製」など、判断材料が分かりやすく表示されているか。

  • 商品説明
    スペックだけではなく、お客様の疑問や不安を解消できているか。

  • レビュー・購入導線
    安心して購入できる情報や、迷わず購入できる導線になっているか。

そして最も重要なのは、

「どこで離脱しているのか」を知ることです。

商品一覧なのか、商品ページなのか、カートなのか。

離脱する場所によって、改善すべきポイントは変わります。

CVR改善は、売場改善から始まる

CVRとは、単なる購入率ではありません。

売場がお客様をきちんと接客できているかを表す数字です。

広告は、お客様をお店まで連れてくる役割。

最後に購入を決めてもらうのは売場の役割です。

実店舗で売上が伸びなければ、まず売場や接客を見直します。

ECも同じです。

広告費を増やす前に、一度立ち止まって売場を見直してみましょう。

それが、CVR改善への一番の近道です。

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